ゆるむこころなおるからだ

   ~女性のためだけのこころとからだのカウンセリングルーム~    女性臨床鍼灸 ならまち月燈

女性臨床鍼灸 ならまち月燈ができるまで

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女性臨床鍼灸 ならまち月燈 院内風景

 鍼灸院の今までのイメージ

 

鍼灸院のイメージって、どんな感じでしょう。

 

もちろん、人によって違うのは当たり前なのですが、一番多いのは大きな通りの路面店、【 ○○(地名)鍼灸接骨院 】ではないでしょうか?

 

入ると5台ぐらいベッドが並んでいて、カーテンで区切られていて、電子機器が並んでいて、蛍光灯に煌々と照らされた明るい白い店内。

白衣を着たにこやかな男性施術者、窓には交通事故保険適応、スポーツ障害ご相談ください・・のような文字。

 

私は、今まで自分が交通事故ともスポーツでのケガにも無縁だったので、そういういわゆるがつくような鍼灸接骨院には行ったことがありません。

 

だから、自分が病院に行くほどでもない不調、肩こりや冷え症、生理痛などに悩んだ時に鍼灸院に行くという発想はありませんでした。

 

薬を飲むのは嫌だったので、色々なリラクゼーションサロンのようなところに行ってしのぐとか、まぁ放っておいたというのがほとんどですね。

 

ましてや、私には10年におよぶ関節リウマチとの闘病経験があるのですが、関節リウマチの治療といえば、新薬で治療するのが選択肢としては一択だと思っておりました。

 

8年目ぐらいの時に漢方をすすめられ、それが即効し、またそのころストレスの原因だった前職を辞めたことで、一気に寛解に向かい、それ以降東洋医学に興味が湧いた私は、初めて女性が一人で治療されている鍼灸院をネットで探して、行ってみて、そこで初めて、関節リウマチのような免疫疾患に鍼が特効することを先生に聞いたのです。

 

結局、その経験がもとになって、その先生が卒業された鍼灸学校に三年間通い、鍼灸師となりました。

 

その間、様々な鍼灸院に行ってみました。

 

鍼灸院とひとくくりにされることが、理不尽なほどのバラエティに富んでいました。

 

路面店で大きな看板をあげている鍼灸接骨院は目立つので、そういうところが大半のように思われますが、パーセンテージとしては一番多いのは間違いないでしょうが、私が行ってみたいと思うのは、たいてい雑居ビルやマンションの一室や、自宅の一画でされている鍼灸院でした。

 

そこでは、たいてい鍼灸師一人で治療にあたっていて、治療はもちろん、空間設計もインテリアも全て鍼灸師の個性が色濃く出ています。

 

鍼灸師との相性はもちろんですが、空間との相性というのもあって、なんか落ち着くなぁ・・とか、おしゃれなんだけど、落ち着かないなぁとか、置いてある小物一つにも、しっくりくるこないがありました。

 

一般的にはの話ですが、鍼灸院にはそういう空間にこったり、マーケティング的にうける院つくりをすることを、あまりお勧めしない空気があります。

 

鍼灸師は腕を磨く、勉強することが第一であって、それさえあれば患者さんはついてくる・・という考え方です。

 

もちろんそれは王道だと思います。

 

でも、空間は患者さんにリラックスして頂く要素そのものなので、私は譲れないものが結構ありました。

 

まず、私は蛍光灯が苦手で、白日の下にさらされる感じがダメなんです。

 

もちろん、鍼灸院は基本的に医療関係機関ですから、明るくして患部をよく見ることも大事なんだと思います。

 

でも、煌々とさらけだしてみなければいけないようなものは、私にはないので、暗めの照明はマストでした。

 

あとは香り。私はお灸のよもぎの香りが大好きなので、お灸の香りの中にいるだけで心が落ち着きます。また、お香を焚くのも心安らぐ時間なので、お香も。

 

鍼灸院によってはアロマをディフューザーで焚いていらっしゃるところもあるのですが、アロマ自体はとても好きなのですが、洋風の香りと和風の香りがうまくなじまない気がして、一貫して和のもので統一したい。

 

そして、音。無音はかえって落ち着かないし、ラジオは耳がそっちに持っていかれて集中できない。基本は、波の音や雨の音、自然の音。邪魔しない二胡の音楽や、自律神経とか、α波に効くような音楽。

 

そんな香りや音に満たされた空間なら、まず、私自身がリラックスして施療にあたれるし、それがより患者さんの自己治癒力にゆっくり働きかけるんじゃないのかなぁ・・・って思ってました。

 

 

女性のためだけのカウンセリングルーム

 

私自身は、女性なので、女性の気持ちには共感しやすい。

 

女性のからだのことは、たとえ経験がない症状でもイメージがしやすい。

 

だから、はじめから女性専門の鍼灸院にしたいと思っていました。

 

排泄や生殖、性的な悩みは男性の先生には話しにくい。

 

鍼灸学校のクラスメイトの半分は男性でしたが、実習の時間の問診でもやはり生理のトラブルなどは話しにくいし、つい言わずにすませてしまってました。

 

それに、鼠径部や仙骨のあたりって婦人科系の疾患のときは、是非ともお灸したりマッサージしたい場所なのですが、施術者が男性だと、どうも遠慮があって露出も控えてしまうし、なんとなく微妙な場所になるとからだもこわばってしまう。

 

だから、女性が女性だけのために・・と思ってました。

 

そして、カウンセリングルーム。

 

これは、私はもともとはるか昔の高校時代、学校に不適応をおこしてカウンセリングルームにだけ登校できていたんですね。

 

そのスクールカウンセラーの先生には結局、高校卒業してからもずっとなにかある度にお世話になっていました。

 

私が今こうしてあるのも、その先生のおかげです。

 

高校時代の経験から、大学は臨床心理学専攻だったのですが、その頃はまだ臨床心理士の資格もちゃんと確立してなくて、卒業後は心理専門職に就くこともなく、就くイメージももっていませんでした。

でも、関節リウマチで苦しんでいたころ、そのころの仕事を一生続けられる気がしなくて、臨床心理士の指定大学院受験のための予備校に通っていた時期もありました。

 

自分の抱えるストレスと病気の関係にも気づいていて、カウンセリングには本当に助けられました。

 

でも、心理療法だけでは治らない・・と思ったのも事実でした。

 

そんなときに、鍼灸や指圧に出会い、こころとからだをつないでいるところ、そのカウンセリングができる場がつくれればどんなにいいだろうと思ったのです。

 

女性はとくにこころとからだが連動しています。

 

からだが楽になれば、こころが元気になることも、

 

こころが楽になったから、からだが元気になることも両方あります。

 

だから、とにかくしんどいとき、どこにいけばこのつらさが解消されるかわからない時、とりあえず相談してみよう・・・ってもらえる場所を作りたかったのです。

 

だから、『女性臨床鍼灸 ならまち月燈』は、鍼灸院ですが、

 

『こころとからだのカウンセリングルーム』と名づけるほうがふさわしいと思っています。

 

こころでもからだでも、なにか不調があれば、駆け込み寺のように女性が飛び込んできてくれる、そんな場所になれればいいなぁ・・と日々思いながら施術しています。